2010年4月20日火曜日

預言者の言葉


『人は死の神秘について知りたがります。
しかしその答えは、生命そのものの中に求めてこそ
はじめて見つけることができます。』
「預言者の言葉」 カリール・ジブラン著

私がジブランの本を手にしたのは30年前のことです。
当時は英語版しか持っていませんでしたが
とても爽やかで、新鮮な響きを感じました。

彼は1883年レバノンに生まれました。
貧困の中で育ちましたが、1895年に家族と共に米国に渡ります。
その後、アラビア語と英語で、哲学的な詩を発表しました。
本書は1923年の作ですが、世界20ヶ国以上で出版されました。
出版社曰く「20世紀のアメリカで聖書の次に売れた本」だそうです。

『死ぬということは
生まれたままの姿で風に立ち太陽に融けてゆくこと。
そして、休みなく打ち寄せていた呼吸の波から息が解放されること。
その息は神を求め、もう何の妨げも受けずに
天へと広がりながら昇っていくのです。』

本書は、技術的にはあまり役立ちませんが
稀に、核心をつく言葉に出会います。
もしかしたらスーフィーの影響を受けているのかもしれません。
『私は神の手が触れる竪琴になれるのだろうか?
それとも横笛となって、そのなかを神のひと息が駆け抜けていくのだろうか?』

この部分は「中空の竹」や「虚」の境地そのものです。
機会がありましたら一度手にとられてください。
静かな泉の畔に佇み、その澄んだ水に触れるような味わいがあります。