2010年4月19日月曜日

説文解字



紀元前3世紀に秦が中国を統一すると、字体統一の運動がおこり
丞相の李斯、趙高、胡母敬らは全国に秦の書体を広め
これに合わないものを駆逐しょうとしました。
これが「説文解字」の基本体となっている篆(てん)書です。

漢代に中国文化が大いに発展し、文字の使用が多面的になると
文字・言語の研究を促すことになりました。
そして、ついに後漢の許慎が「説文解字」を著わして(AD100年頃)
文字成立の根拠を学問的に確立しました。
「説文解字」には、なんと9353字が収録されています。
さらに異体の文字を含めると、10516字にのぼります。
紀元2世紀の中国の文化水準は世界でもトップと言ってよいでしょう。

我々は恋愛と言う熟語を普通に使っていますが
恋と愛を別々の概念として文字で表記しているのは
漢字以外ではほとんどないと聞いた事があります。

メンタリティの深さというか、文化の奥行の深さというか
それは文字表現に密接に関わっていると私は考えます。
その意味で、紀元前にこれだけの文化的大事業を成し遂げた
中国文明の偉大さに感動すら覚えます。