2010年5月19日水曜日

牧馬図

道教の経典である「道蔵」に含まれる
圓明老人作の「上乗修真三要」巻上に基づく牧馬図は、
馬を捕まえたところから始まります。
13図の内の途中までは、色の点を除くと、
ほとんど普明版の牧牛図と同じ組立てです。
どちらが先かはわかりませんが、明らかに一方を参考にしています。

馬の色は最初から最後まで白色で変化はしませんが、
終幕が市中で垂手するという話にはなっていません。
馬と人間は11図で同時に姿を消し、
仙人のような存在が円相と思われる中に描かれています。
中国禅は道家の影響を受けているので似ていても不思議はありませんが、
最後のところは普明版のような消融にはなっていません。
これは目指す境地の違いを表しているのでしょう。