2010年5月8日土曜日

イエスの古文書

「新聖書発行作戦」(新潮文庫)ウォーレス著を改題したものです。

"イエスの弟、義人ヤコブの福音書が発見された"
という初期キリスト教の古文書をめぐる推理小説ですが、
聖書学の薀蓄も豊富で、読むほどに引き込まれてゆきます。

死海文書を始め、初期キリスト教の文献は
これまでにも幾つか発見されてきましたが
このヤコブの福音書も、それらに負けず劣らず
すごくリアリティのある内容です。

私は厚生労働省関係の仕事を切っ掛けとして、
約20年前より枢機卿を始め、バチカンの方々とも
大変懇意にさせて頂いております。

お食事のときなどに、いろいろなお話をさせて頂いていますが
当初想像していたよりも、気さくで率直な方々ばかりです。
以前この本について、少し遠慮がちに、話題にしたところ、
ある神父さんから「おもしろそうな内容ですね」といわれました。

私事ながら、推理小説が好きになった切っ掛けは、
この本と、井沢元彦氏の「猿丸幻視行」(講談社文庫)でした。
この「猿丸幻視行」は、当時
江戸川乱歩賞受賞作品の中の最高傑作ともいわれた作品です。
折口信夫を主人公として暗号を解読してゆくというストーリーです。