2010年5月19日水曜日

拳意述真

7年前、武術関係ではありますが、
大変参考になる書に巡り会いました。
「きみはもう『拳意述真』を読んだか」(笠尾恭二著)という本です。
原著者の孫禄堂老師は、
近代中国の伝説的拳豪、形意拳の郭雲深老師の直弟子であり、
さらに八卦掌そして太極拳の奥義を修得、
内家拳史に残る偉大な武術家です。
その孫老師が、
内家拳の究極奥義を記したのがこの『拳意述真』であり、
そこには彼の得た武術の極意が述べられています。
内家拳系統の武術を修練している方は今更というかもしれませんが
私には大変新鮮な感動だっただけでなく、
技術的にも沢山の発見がありました。
『太極拳の修練には三層の心がある。
初層の修練では、身体があたかも水中にあり
両足で地を踏みつつ
全身と手足には水の抵抗力があるかのように動くのである。
第二層の修練では、両足はすでに地を離れて水中に浮いており、
身体と手足はあたかも
遠泳の達人が自在に浮遊しているかのように動くのである
第三層の修練では、身体はいよいよ軽霊となり、
両足はあたかも水面の上を行くかのようである。
このとき心中戦々兢々として深い淵を臨むがごとく、
あるいは薄氷を踏むがごとく、少しも心に隙があってはならない。
神気が乱れれば、身体はたちまち沈下してしまうだろう。』