2010年5月11日火曜日

倹以て徳を養う

『倹とは無駄遣いをしないということだ。
徳を無駄遣いしてはいけない、
つまり徳を損ずるようなこと徳を無くすようなことを
無思慮にやってはいけないということ。』
「知命と立命」安岡正篤著 プレジデント社

「徳」について安岡先生は幾つか例を挙げておられます。

「人間が自然から与えられているもの」
「万物の霊長として精神的存在と見る時に、
これが人間の本質であり、根本であり、根幹であるというもの」

私は
徳とは「真我(アートマン)の本性そのもの」だと捉えています。
なぜなら、それこそが他の動物や植物にはなく
万物の霊長たる人間だけに与えられた「本質」だからです。

そして「徳=真我」を損なうものは、全て「穢れ」となります。
穢れとは「気枯れ」の意であり、それらは
真我本来の働きを抑制し損ないます。
ヨーガ的に言うならば生命力を弱めることになります。

「倹以て徳を養う」為には
この「穢れ=気枯れ」から離れることが求められますが
ヨーガの階梯に従うならば、まず
身心脱落と純粋観照者の出現を経て真我を独存させ、
然る後に無と合一・融合する必要があります。
それによって全徳の境涯に至ることになるわけです。