2010年6月2日水曜日

星の教団

「クリシュナムルティの瞑想録」には
「星の教団解散宣言」が研究資料として添付されています。

1929年、ベザント夫人とおよそ三千人にのぼるメンバーの前で
クリシュナムルティは、彼を代表とする星の教団の解散を宣言します。

クリシュナムルティは1895年5月、
南インドのマダナパルという町のバラモンの家系に生まれました。
14歳の時、神智学会のリードビーター師に見出され
後に同会に引き取られました。
その後ヨ-ロッパに連れて行かれたクリシュナムルティは
救世主としての英才教育を受けることになります。

1911年、当時の神智学会の会長、ベザント夫人は
クリシュナムルティを代表とする教団を設立しました。

しかしながら彼は、
組織的宗教や盲目的な信仰などによっては真理を得ることはできない、と考え
徐々に、組織そして自らの在り方について疑問を持つようになります。
そしてついにその日~決別と再誕の時~を迎えたのです。
彼は多くの人々の前で静かに語りかけました。
「私は言明する。
<真理>はそこへ通ずるいかなる道も持たない領域である、と。
いかなる道をたどろうとも、いかなる宗教、いかなる教派によろうとも、
諸君はその領域へ近づくことはできない。
これが私の見解であり、私はこの見解を絶対かつ無条件に確信している。
<真理>は限りないものであり、無制約的なものであり、
いかなる道によっても近づきえないものなのであって、
したがってそれは組織化されえないものなのである。
それゆえ、ある特定の道をたどるように人々を指導し、
あるいは強制するようないかなる組織も形成されるべきではないのである。」

20歳の頃、クリシュナムルティを知り始めた私は
彼の言葉に、とても大きな輝きを感じました。
その後、宗教団体に囚われることなく、自由に道を歩むことができたのは
まさに彼の思想から得た智慧のお陰だと思います。

「いかなる人間も、外側から諸君を自由にすることはできない。
組織化された崇拝も、大義への献身も諸君を自由にはしない。
組織を作りあげてみても、仕事に没頭してみても
諸君は自由にはなれないのだ。」

真の自由とは何か?
その意味がわかるのにはかなりの年月を要しましたが
もしも特定の教義、信仰、組織などに縛られていたら
まず無理だったことでしょう。

「諸君は他の組織を作ることもできるし、
誰か他の者を期待することもできよう。
しかし私はそのことに興味はないし、新しい獄舎を作ることにも、
その獄舎の新しい様々な装飾品を作ることにも興味はない。
私の関心はただひとつ、
それは人々を、完全に、かつ無条件に自由たらしめることなのである。」
以上引用は「クリシュナムルティの瞑想録」

「依存」はとても安易な選択です。
でもそれは真の自由を妨げてしまいます。
自分の鼻で呼吸し、自分の足で歩くことができるようになりませんと
本当のものは見えてこないでしょう。