2010年8月17日火曜日

ヤマとニヤマについて

ヨーガスートラによれば、
ヤマとは非暴力、正直、不盗、禁欲、不貪(ふとん)であり(2-30)
ニヤマとは清浄、知足、苦行、読誦、自在神への祈念(2-32)をあげています。
これが完全に達成されないと次のアーサナに進めないとすれば
はたして何%の人が出来るでしょうか。

もちろん言葉の定義にもよりますが
凡人には不可能に近いかなり高いハードルだと思います。
実際、同書では次のように述べているわけですから
あながち的外れな感想ではないようです。

「知足の戒行を守ることからは無上の幸福が得られる」(2-42)

「読誦の行に専念するならば、
ついには自分の希望する神霊に会うことができる」(2-44)

「自在神への祈念によって三昧に成功することができる」(2-45)

注1・・神霊については、2-44参照。
注2・・自在神については、1-23、1-25、1-26を参照。
もし言葉通りに受け取るならば
三昧までの他のプロセスは不要ということになります。

文章から見れば、
カルマ・ヨーガ、マントラ・ヨーガ、バクティ・ヨーガなどに通ずるわけですが
これらの流派でも方法は異なれど、そのプロセスに於いては
八部門に類似したものがあるようです。

このヤマとニヤマは、佐保田博士によれば
「ヨーガ行を修習するにあたっての予備条件」ということです。
(「ヨーガ根本経典」45ページ)
ちなみに座法、調気、制感の三部門も
「ヨーガ行法の本命ではないから、外部の部門とよばれています」とのことで
「凝念から以後の三部門がヨーガの本命」だそうです。

つまり
一般にヨーガのメインアイテムと思われている呼吸法やアーサナは
「外部の部門」ですから
それができるようになったからといって
ヨーガをマスターしたと思わないほうがよいということです。