2010年10月7日木曜日

ジニャーナ・ヨーガ

ウパニシャッドの瞑想つまりジニャーナ・ヨーガとは、
師の傍らに坐り、師のまとったサマディの気質と同一化する瞑想です。
従って一人で行なうものではありません。

実際にやってみますと
普通ではありえないようなヨーガ体験がしばしば起こります。
初めての方はかなり驚かれることでしょう。
たとえば、最初に起こるのが「場の変化」です。
自分を取り巻く大気が波立ってきたり、空間が歪んできたり、
その空間が螺旋状に大きく回転し始めたり、
多くの方は「一体何が始まったんだろう?」と思うようですが
これはプラーナーヤーマで外的な五気が大きく動いた結果です。
五気には、生気系と光輝系がありますが、
最初は生気系だけ、次に生気系と光輝系の両方、
そして光輝系だけという具合に動かしてゆきます。
(慣れれば最初から光輝系だけになります)

「場の変化」の次は、「皮膚脱落」です。
この「皮膚脱落」は禅でよく使われる言葉ですが、
出典は大乗涅槃経です。
皮膚は、言うまでもなく、肉体の内と外を分かつ「境」です。
ですから、皮膚脱落とは、その境がなくなることを意味します。
技術的には、自分が生きていることを深く実感し、
ラーマナ・マハーリシの言うように、
ただそれを見守っているだけなのですが、
ある瞬間から突然「境」がなくなってゆきます。

先の「場の変化」もそうですが、
ジニャーナ・ヨーガの瞑想は、新たな気付きと驚きの連続です。
参加者の方々には毎回、何が起きるのか予測もつかないでしょう。
それがウパニシャッドの瞑想なのです。
マントラも観想も何もない、静寂と沈黙の世界です。

肉体感覚が完全になくなるのは、
真我独存に近づいた時ですので、
ここでは単に境が消失して、
どこまでが自分の肉体なのかわからなくなっている程度ですが、
それでも空間に融けてゆく感覚はとてもリアルに感じられます。

これは禅の世界ではしばしばあることですし、
また私と瞑想された方々の多くが体験されています。
言わば、ここがヨーガ瞑想のスタートラインなのです。

この皮膚脱落時に、
前述の光輝系の五気の波を、自分の中に透過させますと、
真我の浄化が可能になります。

真我が浄化されれば、
輝きも増しますし、透明度も高まります。
ヨーガスートラでは、
自身の真我(プルシャ)を観照することを説きますが、
その為には幾つかの条件を満たす必要があります。

①真我を身体の中府(鳩尾辺り)に安定させること
②真我の輝きが一定の強さ以上であること
③肉体感覚がほとんどなくなっていること
④心の作用の止滅がある程度達成されていること etc

以上が揃えば、自分で自分の真我を観ることができます。
実践せずに頭で考えているうちは難しく思えますが、
各段階で正しい理解と技術を用いれば、
それ程困難なことではありません。

「瞑想体験は、単なる思い込みではなく、
実体験に裏付けられたリアルなものでなければならない!」
それが私の結論です。