2010年10月13日水曜日

求聞持法とキルタンクリヤ-2

「虚空蔵菩薩求聞持法」は
虚空蔵菩薩の真言を1日1万回、100日間で100万回唱える
というのもかなり大変な修行ではありますが、
ただ唱えるだけならば、覚悟を決めて取り組めば、
何とかなりそうな気がします。

でも、連日朝から晩まで、単に真言を唱えているだけで
天才的な脳に生まれ変われるとはとても思えません。
「虚空蔵菩薩とは、無限の智恵をもつ菩薩なのだから大丈夫!」
と言われても「信ずる者には功徳あり」では信仰の領域であって
信仰心のない私などは、中々納得がゆきません。
「斯く斯く然々の原理で、脳がこう変わるんだ!」
と、理屈で納得できれば、直に頷くこともできますが
残念ながら、そのような説明もついぞ聞いたことがありません。
ところでこの法は
特に記憶力の増進を祈念する修法として知られています。
コピー機もコンピューターもない時代に
短期間で、膨大な経典を整理し、暗記し、かつ理解するのには
とても人間業とは思えないレベルの能力が必要だったと思います。
脳力には、さまざまな要素がありますが
あの時代ですから、まずは、記憶力が求められたのでしょう。
虚空蔵菩薩の真言にどのようなチカラが秘められているのか
それについては何とも言えませんが、
100万回も続ければ少なくとも、
その方の脳は酷使に耐えるだけの相当な耐久力がついたことでしょう。
真言それ自体に、特別な振動を起こす秘密があるというなら
和風の読み方ではなく
インドのオリジナルな発音でなければならないと思います。
昔ヨギ・バジアン先生に、マントラを習った時
発音や体内操作等々、とても細かくて精密な指導を受けました。
ですから、虚空蔵菩薩真言も、
オリジナル通りのきちんとした発音でなければ効果はないでしょう。
ところが、空海が修行したのは、中国に渡る前なのです。
ある沙門から伝授され、室戸岬の洞窟に籠もって修行したわけです。
その頃の空海は、果たして
正確な発音で真言を唱えることができたでしょうか?